日常から災害時まで、さまざまなシーンで手軽に使用できる液体ミルク。
いくら便利とはいえ、大切な赤ちゃんの口に入るものですから、安全性が気になりますよね。
海外では一般的に活用されている液体ミルクですが、日本では「液体ミルクは危険!」という噂が流れたことがあったようです。
なぜ、このような噂が流れたのでしょうか。
今回は、噂の真相や液体ミルクの安全性、メリット・デメリットについて詳しく解説します。
●液体ミルクは危険?!
日本でまだ液体ミルクが販売されていなかったころ「液体ミルクは危険だから飲むな!」と、噂されたことがありました。
なぜこのような噂が流れたのかというと、国内では使用例がなく、液体ミルクに関する知識がなかったからです。
日本で液体ミルクが注目されたのは、2016年4月に起きた熊本地震のときでした。
フィンランドから支援物資として液体ミルクが届けられ、断水中でも授乳できる液体ミルクが重宝されたのです。
これを機に、国内でも液体ミルクの販売を求める声が上がり、国産液体ミルクが製造される運びとなりました。
実は2011年3月11日に起きた東日本大震災のときにも、フィンランドから支援物資として液体ミルクが届けられていたのです。
しかし、日本での使用例がなく認知度が低かったことから使用が見送られ、備蓄用に回されることとなりました。
その後も災害時には、備蓄していた液体ミルクが現地に届けられましたが、使用が認められなかったといいます。
こうした経緯から「液体ミルクは危険!」という噂につながったようです。
●液体ミルクは厚生労働省が製造を承認した安全なもの!
日本には「乳等省令」があり、乳幼児に与える食品には、成分や包装容器について一般食品よりも厳しい規定があります。
母乳の代替品が粉ミルクしかなかった日本では、液体ミルクに関する法律がなかったため、製造・販売が許可されていませんでした。
しかし、2016年の熊本地震を機に「国内でも販売解禁してほしい」との声が高まったため、液体ミルクに関する規格基準が定められます。
そして、2018年に厚生労働省が省令改正・施行したことにより、国内でも液体ミルクの製造・販売が可能になりました。
国内で製造・販売されている液体ミルクは、消費者庁が「特別用途食品」の表示を許可している安全が保障された製品なのです。
●液体ミルクのメリット
日本では、液体ミルクは災害用の備蓄品と認識されているようですが、実は日常生活においても液体ミルクを使うメリットはたくさんあります。
粉ミルクは70℃以上の熱湯で溶かして適温まで冷ます必要がありますが、液体ミルクは調乳不要。
哺乳瓶さえあれば授乳できるので、赤ちゃんとのお出かけがグッと楽になります。
手間がかからないため、夜中の授乳にも最適。
調乳不要で誰でも簡単に授乳できることから、赤ちゃんを人に預けるときにも重宝するでしょう。
●液体ミルクのデメリット
災害時から日常のさまざまなシーンで役立つ液体ミルクですが、デメリットもあるようです。
現在国内で販売されている液体ミルクは全部で3種類。
いずれも飲み切りタイプで、粉ミルクよりコストがかかるのが現状です。
開封したものは保存がきかないため飲み残しが出たり、赤ちゃんの飲み具合によっては一つでは足りない可能性も出てくるでしょう。
液体ミルクが普及するにつれて今よりもコストが下がる可能性も十分にありますが、現在のところは「便利だけど日常使いするには高すぎる...」と感じる人が多いかもしれません。
在宅時や日中は粉ミルク、お出かけ時や夜間は液体ミルクなど、両方のメリットを活かして使い分けるのがおすすめです。
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