日本ではこれまで、赤ちゃんへの授乳は『母乳』か『粉ミルク』でしたが、2019年春から『液体ミルク』が販売開始となり、母乳の代替品に選択肢が増えました。
液体ミルクが一般的に使用されている海外と比べると、日本ではまだまだ認知度が低く、使用したことがない方も多いようです。
そこで今回は『粉ミルク』と『液体ミルク』の違いや、賞味期限や値段の差についてご紹介します。
●液体ミルクってどんなもの?
液体ミルクとは、調乳済みの液状ミルクのことで、哺乳瓶に移し替えるだけであげられるのが特徴です。
常温での保存が可能なため、赤ちゃんとお出かけする際や災害時に便利な商品として注目を集めています。
●日本では2019年に販売開始!
海外では40年以上前から一般的に活用されてきた液体ミルクですが、日本で販売されるようになったのは、2019年春のこと。
それまでは液体ミルクを販売するための基準が定められていませんでしたが、2018年に省令改正されたことにより製造・販売が許可され、国産液体ミルクの商品化が進んだのです。
●液体ミルクが注目されたのは熊本地震がきっかけ!
2016年4月に起こった熊本地震の際に、液体ミルク発祥の地フィンランドから支援物資として液体ミルクが届けられました。
断水中の災害地で、調乳不要の液体ミルクが脚光を浴びたのです。
これを機に液体ミルクの需要が高まり、国内での販売解禁に向けての動きが一気に拡大。
その後2019年春に、待望の国産液体ミルクが販売開始となりました。
●粉ミルクとは?
日本では母乳の代替品として一般的に普及している粉ミルク。
赤ちゃんの発育に必要な栄養素が配合された粉末状のミルクで、母乳の出が悪いときや病気で母乳を与えられない場合などに、幅広く活用されています。
粉ミルクは1800年代にロシア人医師”O.クリフスキー”が発明し、その後需要の拡大と共に世界的に広まりました。
まだ粉ミルクがなかった時代の赤ちゃんは母乳を飲むことができない場合、生き延びることが困難な状況だったといいます。
粉ミルクは人類にとって、必要不可欠なものだったのです。
●粉ミルクの使い方
粉ミルクは、70℃以上の熱湯で溶かし、適温まで冷ましてから与えるのが望ましいとされています。
また、赤ちゃんは腎臓機能が未発達なため、ミネラルの多い硬水ではなく軟水を用いるよう推奨されているようです。
●賞味期限や値段の差は?
たくさんのメーカーから販売されている粉ミルクですが、ほとんどのメーカーが賞味期限を開封後1か月と定めています。
1か月を過ぎると風味が落ちたり栄養が損なわれたり、ダニや細菌が混入する可能性が高くなるからです。
開封後はできるだけ早く使用するよう勧められています。
一方液体ミルクは、現在国内で販売されている商品はすべて飲み切りタイプ。
開封後はすぐに使用し、もしも飲み残しが出た場合には破棄することが推奨されています。
開封前の賞味期限は、6カ月〜18カ月(メーカーによって異なります)。
常温で長期保存が可能となっているので、災害用の備蓄にも最適です。
値段はそれぞれのメーカーによって異なりますが、液体ミルクは粉ミルクの約3〜4倍となっています。
開封後は保存がきかないことも加味すると、かなりコストがかかる印象です。
時と場合に応じて粉ミルクと液体ミルクを使い分けるのが、賢い使い方となるでしょう。
●「粉ミルク」と「液体ミルク」の違い
粉ミルクと液体ミルクは、粉末状か液体状かだけの違いで、栄養成分はほぼ同じ。
どちらにも、赤ちゃんの成長に必要な栄養素がきちんと入っているので、安心して与えることができます。
すでに調乳済みの液体ミルクは利便性が高く、粉ミルクはコスト面で優れているといえるでしょう。
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